出光が2022年に超小型EV発売!値段や性能は?

出光が2022年に超小型EV発売!値段や性能は?

石油販売大手の出光興産が、電気自動車事業に参入することを2021年2月に発表。4月には、共同で開発を行うタジマモーターコーポレーションと【株式会社出光タジマEV】を設立し、年々数が減っているガソリンスタンド業界もいよいよ電気自動車業界へ本腰を入れる時代が遂にやってきました。

2021年の10月に行われる東京モーターショーの開催にて、その超小型EVの生産モデルを披露し、翌2022年には自社のガソリンスタンドで販売を開始していくとの計画を発表しています。

近年でもこういった流れはどのメーカーにもありましたが、実際に一般で販売されているものは非常に少なく、どちらかといえば法人用に生産されているものばかりだったので、最初から一般販売用として超小型EVを導入するというのは出光の並々ならぬ気概のようなものを感じます。

今回は、その話題の超小型EVが一体どういう性能を持っていて、どういう価格帯なのかを詳しく紹介していきます。

目次

気になるスペックは?

気になるスペックは?

一番重要なのは性能面ですね。超小型EVと聞いて想像に容易いのは価格が安いという点ですが、いくら値段が安いとは言っても、普段使いで利用出来ないほどスペックの低いものであれば、購入する必要がありません。

航続可能距離は満充電で120km前後

現在日本で最先端をひた走っている日産のリーフの航続可能距離が、450km程度と言われているので、バッテリーの性能だけで見れば約4分の1程度のものが実装されます。

最大出力は15kWで最高速度は60km以下、バッテリーの容量は10kWhと明らかに近距離移動に特化した電気自動車と言えますね。

ただ、EVはエンジンがなくガソリン車とくらべても部品が少ないことから、スペース効率が良いとされており、それを最大限に活かした4人乗りのスタイルを実現。高速道路などを利用することは出来ませんが、一回の満充電で近場に家族で買い物に行ってそのまま帰宅するぐらいのことは余裕で出来ます。

かといって、本来必要なものを削ぎ落としたというわけでもなく、中国産の低価格帯のEVには備わっていないエアコン機能はついており、形式認定を取得するのに見合う安全装備なども最低限搭載しており、普段近距離移動にしか車を利用していない方にとっては、なんら不自由のない性能となっています。

充電は100Vコンセントを使用

これは非常に大きな魅力なのではないでしょうか。現在日本で販売されている電気自動車のモデルはすべて、200Vのコンセントを利用しなければならないので、自宅に充電設備を整える場合は必ず工事が必要となっていました。

そもそもバッテリーの容量が10kWhと大きくないことから、100Vのコンセントを利用して充電する場合でも、8時間程度で満充電が完了します。自宅で充電する基礎充電においては十分な時間です。

自宅のどのコンセントからも充電が可能となるので、余計な工事を必要としないというのは大きなメリットと言えますね。

注意点としては、目的地充電と言われる商業施設やホテルと言った場所に設置されている充電設備やSAなどの経路充電は100Vコンセントではないので、それに対応したケーブルなどもオプションでついてくるかが重要になってきます。

100Vコンセントからでも充電が出来て、なおかつ急速充電器などの高出力器の利用も出来るとなれば、爆発的に供給が進む可能性もあるほど素晴らしいEVとなるでしょう。こちらに関しては今後の発表に注目ですね。

価格は100~150万程度!

価格は100~150万程度!

新車の自動車となると、軽自動車でも今の時代は150万円以上の価格は下らないので、最安値の価格帯と言えるでしょう。

日産が2010年にリーフを販売開始してから10年が経ちましたが、バッテリーなどの性能面は向上しても価格が安くなることは一度もありませんでした。それまでの300万円以上の価格から、一気に200万円近くも安くなることで、電気自動車がさらに身近なものとして世間一般に広く普及していくはずです。

中国の40万円台の電気自動車と同等のバッテリーだということを考えれば、値段は少し張る気がしますが、あちらは2人乗りでエアコンも暖房のみなので快適性で言えば出光の電気自動車の方が上ですし、日本での走行に準拠したモデルを作る場合においてはこれ以上値段を下げる方が難しいと言えるでしょう。

また、販売は出光のガソリンスタンド内で行うことに加えて整備や点検といったメンテナンスも対応するとのこと。当然ながらスタンド内に電気自動車用の充電設備も設置するはずで、私たち消費者にとって購入後の憂いは何一つないと断言出来ます。

まとめ

出光で販売される超小型モビリティであるこのEVは、あくまで現段階で想定されている性能や価格であり、2021年の東京モーターショーでお披露目された際には細かく変更されている可能性はあります。

ただ、2020年に発表されたこの新しい区分は電気自動車の為に設立されたと言っても過言ではなく、大手自動車メーカーであるトヨタ自動車も販売価格170万円で航続可能距離が150kmの2人乗り小型EVを最近発表したばかりです。

注目すべきなのはやはり自動車メーカーではない企業が電気自動車業界に進出したということで、出光興産に限らず他の石油元売り会社も続々と参入して、今よりもさらに盛り上がっていくのではないでしょうか。

今後はその超小型EVがV2Hシステムの一端を担う時代も来ることでしょう。10kWhの容量のある蓄電池を購入するとなると、それだけで数百万円かかってしまうので、移動も出来るのに容量も十分で、なおかつ価格も安いという超小型モビリティが一家に一台という時代がもうすぐそこまでやってきています。

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