EV電池世界一のCATL、ナトリウムイオンバッテリーを遂に発表!

EV電池世界一のCATL、ナトリウムイオンバッテリーを遂に発表!

世界最大のバッテリーメーカーで、およそ30%のシェアを持つ中国の寧徳時代新能源科技(CATL)がリチウムイオン電池よりも安価なナトリウムイオンバッテリーを大量生産していくことを発表しました。

元々ナトリウムイオン二次電池というのは、1990年にリチウムイオン電池が実用化されて以降、現在の私達の生活を顧みてもわかるように、無くてはならない存在となっています。長期的な確保が難しくなる可能性を考慮して、地球上に豊富に存在するナトリウムイオンを利用したバッテリーはここ最近は密かに注目されていました。

ただ、今までは同タイプのものではリチウムイオン電池よりも電圧が低く、またナトリウムイオン自体の取り扱いが難しく発火の可能性が高いこと、さらにはリチウムイオン電池を量産出来る体制が整ってしまっていることでコストの違いに差がなかった為、中々実用化するまでには至らなかったのです。

こういった課題がある中、リチウムイオン電池で世界最大のシェアを誇るCATLがナトリウムイオンバッテリーを量産すると発表したというのは今後の電池業界のターニングポイントとなるのは理解に容易いのではないでしょうか?

今回は現時点で発表されているそのナトリウムイオンバッテリーの全貌についてまとめてみました!

ナトリウムイオンバッテリーは低温耐性が高い

CATLはこの低温耐性の高さを最大の売りとしています。というのもリチウムイオン電池は温度が低い時に起こるパフォーマンスの低下が著しいため、長年の課題となっていました。

例えば携帯電話などでも最適な温度の範囲というものがあり、0度~35度までは最も効果的に動作すると名言されているものの、使用回数の多いバッテリーであれば寒冷地に1時間ほど置いておくだけで電源がつかなくなってしまいます。そこまでではなくても冬はバッテリーの持ちが体感でわかるほど悪いと感じるほどです。

ところが、このナトリウムイオンバッテリーはマイナス20度という低温環境でも定格容量の90%を問題なく利用出来ます。

非常に温度の変化に強いナトリウムイオンバッテリーですが、リチウムイオン電池と比べると重量エネルギー密度が低く、わずか半分程度しかありません。この数値が大きければ大きいほど軽量化に向くのですが、リチウムイオン電池と同じ定格容量のものを用意するとなると、倍程度の重さになってしまいます。

ナトリウムとリチウムのハイブリットバッテリーをEVへ

ナトリウムイオンバッテリーの低温耐性の高さを活かしつつ、エネルギー密度の低さを補う方法として、CATLはリチウムイオンバッテリーとナトリウムイオンバッテリーとを併せたハイブリット構造にする構想を明らかにしています。

上述しているようにナトリウムイオンバッテリーは重量がどうしてもあるので、小型化というのが現状は難しく、あくまでEV向けの蓄電池としてというのが強く念押ししておきます。

この両電池を並列に接続すると、低温時にリチウムイオン電池が動作しない場合でもナトリウムイオン電池は動作するので、低温時のパフォーマンスの低下を限りなく少なくすることが出来るのです。

充放電のサイクル等の詳しい情報は続報待ちですが、2023年の商業化に向けて着々と事業を進めているようです。

ナトリウムイオン2次電池は将来性豊か

ナトリウムイオンバッテリーはまだまだ改良余地のある発展途上の2次電池です。課題のひとつとして挙げられていた出力電圧の低さも、新しい負極材料と組み合わせればエネルギー密度でリチウムイオン電池を上回る可能性も出てきました。

出力密度が高いので、電圧の低さを改善できれば原子量の重さという改善しようのない問題も大きく前進することでしょう。Naイオンの重さがLiイオンの3倍程度もあるのに、同タイプの正極材料を用いると出力電圧が若干低いという事実から、あえてナトリウムイオンを使う必要がないという現状も打破することが出来るというわけです。

加えてナトリウムイオンはリチウムイオンと比べてほぼ無尽蔵の資源なので、コストをリチウムイオンの1/100まで抑えることが出来ます。実用化レベルまで来れば、文字通り世界が変わります。

何度も言いますが、原子レベルで重いので軽量化は望めませんが、EVのような大型の蓄電池を用意するなら話は別です。今後は小型の電池はリチウムイオン電池、大型の蓄電池はすべてナトリウムイオン電池に変わっていく可能性は非常に高いのではないでしょうか?

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